ガレージ・駐車場・車庫のコンクリート床DIY塗装を初めてチャレンジしようと考えている方は不安もありますよね。
弊社ホームボディにも毎日たくさんのお問い合わせが来ます。
弊社ではコンクリート床用塗料を実際に塗装検証したり、工務店さんや塗料屋さんのお手伝いをしたりと多くの経験をしているので、お客さまのコンクリート床の状況をお聞きする事で、DIY塗装に最適なご提案が可能です。
今回はお客様からのお問い合わせの中でも特に多いご相談 「他のショップでコンクリート床用塗料を購入して説明書通りにDIY塗装したが色むらや艶むらが激しく全然きれいに仕上がらなかった。」について、失敗の原因を説明しながら最適な解決策を記事にしました。
下記お客さまから頂いた画像です。
他のショップで購入された方なので弊社のお客さまではないのですが、「説明書通りにガレージ床を塗装したのにひどい【艶むら】になってしまった。原因と解決策を教えてほしい。」との事でした。
この方に色々と質問をさせて頂き、原因は判明しました。 「塗装時に塗料がコンクリート床にどんどん吸い込まれていき、必要以上に塗料が必要だった。」との事です。 吸い込みの激しいコンクリート床にも関わらず、吸い込みを抑えずにそのまま塗装した事で、コンクリート床用塗料の樹脂分も吸い込まれてしまい艶むらが発生したと考えられます。
このようなケースの場合、弊社ではプライマー「ロックダウン」の事前塗布をおすすめしています。 プライマー「ロックダウン」は塗料の密着を向上させるだけでなく、事前に塗布しておく事で塗料の吸い込みを抑える事もできますので、このような「艶むら」を発生させることなく、また無駄に塗料を多く使用してしまう事も避ける事ができます。
こちらのお客さまには、
①既に塗装されているコンクリート床表面の塗膜を番手#60-80くらいのサンドペーパーで表面を研磨して頂く。
②研磨した後、念のためコンクリート床の吸い込みを確認して頂く。
※水を垂らして頂き、15秒間は吸い込みが発生しない状態になっていたので、吸い込みに関しては問題は解消していると判断
③研磨した粉や塵・埃を掃除機やホウキを使用してきれいに掃除して頂く。
④改めて塗料を上塗りして頂く。
上記を提案させて頂きました。
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「ガレージのコンクリート床をDIY塗装して、ほとんどきれいに仕上がったが、際の部分だけ塗膜が白濁してしまった。原因と解決策を教えてほしい。」との事例です。
下記の画像を見て頂くと、壁際の部分の塗膜だけ「白濁」している状態です。
この事例も質問をいくつかさせて頂き、原因は判明しました。 「築10年くらいの未塗装コンクリート床に塗装したのだが、壁際の部分は常に湿っているような状態だった。」との事です。常にコンクリート床内部から水が染み出してきているような状態であったため塗装後に内部の水分が染み出してきてそれが塗膜の白濁を発生させたと考えられます。
このようなケースの場合、弊社では「モイスチャーストップシーラー」の事前塗布をおすすめしています。 「モイスチャーストップシーラー」を事前に塗布しておく事で、コンクリート床内部からの水の染み出しをストップする事ができます。
こちらのお客さまには、
①白濁している部分は、コンクリート床用塗料の密着が甘くなっている可能性があるので、将来的に剥離する可能性がある(お問い合わせの時点では特に剥離発生はしていませんでした)。
②剥離してきた場合は、密着してない塗膜部分をワイヤーブラシや金属製ヘラできれいに除去して、改めて「モイスチャーストップシーラー」で水の染み出しをストップした上で、改めて塗装して頂く。
上記を提案させて頂きました。
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「ガレージのコンクリート床をDIY塗装したが色むらが激しい。原因と解決策を教えてほしい。」との事でした。
下記の画像を見て頂くと、同じ容器の塗料を塗ったにもかかわらず「赤みの多いベージュ色の塗膜」と「黄色みの多いベージュ色の塗膜」部分が存在しています。
この事例も質問をいくつかさせて頂き、原因は判明しました。 「二液エポキシ樹脂のコンクリート床用塗料を使用、撹拌はしたが短時間(1分弱)混ぜた上で、2つのトレーに塗料を分けて二人で塗装作業した。」との事です。 原因は「塗料の撹拌不足」です。塗料には樹脂・顔料などが含有されており、顔料は色によって比重も違うため2分くらいはしっかりと撹拌しないと内部の顔料が均一に撹拌されません。
エポキシシールドなど「二液エポキシ樹脂塗料」コンクリート床用塗料の正しい撹拌方法
このケースでは、塗膜の強度・耐久性には問題なさそうで、お客さまも改めての上塗りまではせずにこのままでもDIYの仕上りとしては満足しており、原因が分かっただけでも十分との事でした。5年後・10年後に再塗装する際には撹拌を十分に行う事を意識して塗装しますとの事で解決しました。
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「エポキシシールド・ガレージフロアコーティングキット グレー色」を塗装したお客さまからの事例で「塗料の弾きがあって平滑に塗装できない。」との事でした。
下記の画像を確認すると、確かに塗料を弾いている感じで平滑に塗装できていません。
これは画像(特に②の写真)を見ると一目瞭然ですが、厚塗りのし過ぎです。
エポキシシールド・ガレージフロアコーティングキットの推奨塗膜厚は75-100μ(ミクロン)で、薄膜での塗装を推奨しております。
二度塗りする場合も、1度目も2度目も薄膜での塗装が必要です。
厚塗りしすぎてしまうと今回のように「弾き(はじき)」が発生しやすくなり、且つ塗膜の密着にも悪影響を及ぼします。
※また、厚塗りしすぎてしまうと塗膜に気泡も発生しやすくなります。
この状態を解消するには、塗膜全体を研磨した上で再塗装する必要が出てきますので気をつけてください。
弊社取扱いの下記塗料をガレージや駐車場コンクリート床に塗装する場合は、薄塗りでの塗装をお願いします。
エポキシシールド・ガレージフロアコーティングキット
エポキシシール・コンクリートフロアペイント
エポキシシール・メタルフロアペイント
寒い時期に良く起こる失敗例です。
エポキシシールドの塗料は二液に分かれていますが、Part-A(硬化剤)は寒い時期はダマができやすくそのまま二液混合して塗装した場合に主剤と硬化剤がしっかりと均一に混ざっていないため硬化不良が起こってしまいます。
下記の事例では、塗装から3日間経過したにもかかわらず歩行しただけで靴跡が付いてしまっています。
※また所々にPart-A(硬化剤)ダマの跡も残っています。
エポキシシールド・ガレージフロアコーティングキットのPart-A(硬化剤)にダマがあり、そのままPart-AとPart-B(主剤)を混合し、硬化剤と主剤がしっかりと混合できていなかった状態で塗装した事が明らかです。
塗装から3日間経過後も塗膜が完全に硬化せず歩行した際に靴跡が付着してしまっています。
※本来は24時間後には歩行可能な塗膜になります。
この状態を解消するには、塗膜全体を研磨した上で再塗装する必要が出てきますので気をつけてください。
寒い時期(3℃~15℃)には下記の手順で二液を混合してから塗装作業を開始するようにしてください。
気温・室温が低い時(3℃~15℃)、Part-A(硬化剤)がダマ状に固まっている場合がございます。
そのまま2液混合して塗装しますと塗膜にダマが残ってしまう場合がございます。
必ず塗装作業を行う前にPart-A(硬化剤)に塊が無い事を袋の上から揉むようにして触り確認してください。
※塊・ダマの解消方法:
袋のまま32℃以上の温水に2時間以上浸け置き、途中揉み込みながら塊・ダマを溶かしてください。
温水の温度が下がった場合、解消されない場合は再度温水で同じ作業を繰り返して頂き、塊・ダマが解消されてから塗装作業を行ってください。塊・ダマの溶解による品質への影響はございませんので、ご安心ください。
※塗料を温めた場合の注意点:
塗料を温めた状態で冷たいコンクリート床に塗装した場合、塗膜や塗膜とコンクリート床の中間に結露ができて密着不良が起こりやすくなります。
塗料を温めた場合は、コンクリート床も15℃以上に温めてから塗装作業を開始してください。
寒い時期に塗装される場合は、下記の記事もお読みください。
【コンクリート床用塗料】冬の塗装で「気をつけたい事」と「塗装のコツ」
コンクリート床塗装失敗事例と原因・解決策を紹介してきましたが、一番はこのような失敗が始めから発生しないように事前準備しておく事です。
今回のケースを見ても分かるように、塗装しようとするコンクリート床の状況や条件によって、事前準備の方法は違ってきます。
自宅のガレージハウス・駐車場・車庫のコンクリート床をDIY塗装検討されている方は、お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。